この先の私へ。この先の私へ。

桐島かれん桐島かれん

50代は、ドレスアップして出掛ける夜に備えるような時間。50代は、ドレスアップして出掛ける夜に備えるような時間。

母はよく、人生80年を時計にたとえていたんです。午前零時、つまり夜の24時に生まれたとすると、50歳はちょうど午後3時頃、アフタヌーン・ティーの時間なんです。午前中いろいろあったのもひと段落、少しリラックスして過ごす午後。そして何よりこの後には一番華やかな夜の時間が待ち構えている。いい時間ですよね。私のライフスタイルブランド「ハウスオブロータス」の密かなテーマも実はその、「人生のアフタヌーン・ティーの時間」なんです。私自身もそうですが多くの女性も、子育て期を通して自分のことはさておいて過ごしてきた。家庭という守りモードの時間と、社会での攻めモードの時間を両立させるのは本当に難しい。

その時期を乗り越えて辛抱強さも備わっているし、歳とともに訪れる「物忘れ」も、逆に考えれば雑念が減って本質へと迷いなく進めるようになるという効用もあるんです。だからこれからは、本当に自分の好きなことを思い切りやっていいんじゃないかな。人間って、歳を重ねても本質的には変わらないと思うの。木の幹が樹齢とともに太くなっても、真ん中には10年前、20年前の時間があるのと同じ。大人になると次第に外側にある「今の自分」に固執しがちだけれど、自分の内側にあるピュアな感受性をもった時代といかに自由に行き来できるかどうかが、フレッシュさを保つ秘訣じゃないでしょうか。

私の場合は4人の子どもを育てている間インテリアに熱中したことや、幼いころから母に連れ回されて世界を旅した経験が「ハウスオブロータス」につながったんです。誰にでも自分にとって楽なこと、得意なこと、夢中になれるものっていうのがあると思うけれど、「こんなこと別に趣味だし…」なんて勝手に軽視せず、長所を客観的に認める視点をもつことが一番大事かもしれませんね。それをブラッシュアップすることで、人生を楽しむ「大人の時間」に向けて自分のスタイルを確立できるようになるんじゃないかな。

PROFILE

KAREN KIRISHIMA モデル。大学在学中にモデルを始め、歌手、女優、ラジオパーソナリティと多方面で活躍。1993年に写真家の上田義彦氏と結婚、4児の母。ライフスタイルショップ「ハウスオブロータス」を2017年にオープン予定。

Photos HIROHISA NAKANO Hair&Make-up GEORGE MORIKAWA〈gem〉
Styling MINAKO KOGURE Realization YURICO YOSHINO
表紙:ドレス¥ 105,000 クリスタセヤ シャツ ¥28,000 カディ アンド コー
(すべてジャーナル スタンダード ラックス 銀座店 03-5159-7450)
中ページ:コート¥46,000 シャツドレス ¥69,000 レギンス ¥5,800
(すべてトゥジュー 03-5939-8090) 靴下はスタイリスト私物

ARCHIVE

  • この先の私へ。桐島かれん
  • ムリはしない。手は抜かない。中井美穂
  • Half Time. 大草直子
  • 鎧を脱ぐ。益子直美