鎧を脱ぐ。鎧を脱ぐ。

益子直美益子直美

50歳を境に、意地を張らずに楽しむことを覚えたんです。50歳を境に、意地を張らずに楽しむことを覚えたんです。

5月に、50歳になったんです。実は、50歳になるのが怖かった。ひと回り年下の主人にとって50代のヨメってどう映るんだろう?って思って。でも、いざ迎えてみたらなんともなかった(笑)。もともと彼はそんなこと気にしていなかったみたい。私自身はどうかって言うと、ちょうどいくつか、節目を迎えたんです。ひとつは、誕生日の直前に「佐渡ロングライド210」という自転車の大会を完走したこと。この大会のためにずっと努力してきたんですが、これからはもう、頑張るのをやめようって。

今までは熱中症になっても意地で完走していたけれど、7月に出た大会は半分を過ぎた地点でリタイア。たぶん頑張ればゴールできたけれど、それより、夜のお酒も翌日のBBQも楽しみたいし、雨も降ってきたから、この歳で風邪引くと長引くしね(笑)。リタイアしてもいいんだって思えたら、急に気が楽になって、もっと楽しめるようになりましたね。もうひとつは、大学のバレーボールの監督になったこと。引退して25年、ずっとバレーを避けてきたけれど、「あんなに一生懸命やってきた競技を、嫌いなまま人生終わっていいの?」と自問、新人監督としての人生を始めたんです。

バリバリの体育会でやってきた私にとって、サークル感覚の学生を育てるのは大変なことも多い。でも過去の自分を捨てたり、相手の変化を待ったりする余裕ができてきたんです。30代、40代の頃なら、キーってブチ切れて、とっくに辞めていたか辞めさせられていたかも(笑)。年月が自分を育ててくれたんですよね。時間をかけて、鎧を少しずつ外していった感じ。今振り返ると若い頃は柔軟性がなくて、ほんとにトンガッてた。いろんな人に謝りたいなぁ(笑)。先日、久しぶりにバレーボールの同期と飲んだんです。今では、みんな子育ても終わって、私もこうして夫と自転車ライフを楽しんだりしてる。ほんとにいい歳になったなぁ。

PROFILE

NAOMI MASUKO タレント。淑徳大学バレーボール部監督。バレーボールの全日本代表メンバーとして活躍の後、スポーツキャスターに。2006年、12歳年下の自転車ロードレーサー山本雅道氏と結婚。現在は湘南に移り住み、夫婦でロードバイク専門店も営む。

Photos YUKO NAKAJIMA Hair&Make-up ASAMI KUMAMOTO
Styling ANRI Realization YURICO YOSHINO

ARCHIVE

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  • 鎧を脱ぐ。益子直美